あぜっ地理(貿易の形態と国際分業)

 

目次へ

1 国際分業

   貿易…国際競争力を持つ商品を交換し合って利益を得る

   国際分業…自国に有利な商品を生産し、国際競争力を持つ商品を輸出し合うこと

2 水平分業と垂直分業(水平貿易と垂直貿易)

      

 ①垂直分業(垂直貿易)←欧米諸国による植民地支配の影響(発展途上国のモノカルチャー経済化)

   …発展途上国が原材料を輸出し、先進国がその原材料を元に工業製品をつくって輸出すること。

     →付加価値の高い工業製品を輸出する先進国が、多くの利益を得る。

     →先進国と発展途上国の経済格差の拡大

     →南北問題(先進国と発展途上国の経済格差に関連する諸問題)

    ※垂直分業は、先進国どおしでもみられる。

      

 ②水平分業(水平貿易)

   …工業製品を輸出し合うこと(かつては先進国どおし)

    1980年代以降先進国の大企業が、安くて豊富な労働力を持つアジアの発展途上国に工場を移転。

     →発展途上国と先進国が互いに工業製品を輸出する水平分業へ移行。

      ※複数の国に拠点を持ち活動する企業…多国籍企業

       

3 自由貿易と保護貿易

 自由貿易…関税など国が干渉しない貿易。

 保護貿易…輸入品の数量を制限したり、輸入品に高率の関税をかけるなど制約を加える貿易。

       →自国の産業を保護

4 加工貿易と中継貿易

 加工貿易…原材料を輸入し、工業製品に加工して輸出する貿易。→加工した代金が利益となる。

 中継貿易…輸入した商品を一時保管し、別の国に輸出する貿易。→保管料、手数料が利益となる。

  中継貿易国(地域)…シンガポール、ホンコン→貿易依存度が高い

5 貿易依存度

   …GDPに対する輸出額及び輸入額の割合。

    中継貿易国(地域)は、貿易依存度が高い。

     →シンガポール(輸出114.4%,輸入102.7%) ホンコン(輸出156.9%,輸入173.0%)

      ベルギー(輸出86.3%,輸入83.7%) オランダ(輸出79.5%,輸入70.6%)

   ※貿易依存度の高い国…輸出指向型工業、安くて豊富な労働力、多国籍企業の進出

     東南アジアの新興国…ベトナム、マレーシア、タイ

     東ヨーロッパ…スロバキア、チェコ、スロベニア、ハンガリー、ブルガリア

     

       主な国の貿易依存度のExcelファイル

目次へ

 

Copyright © AZETA Toyotoshi All Rights Reserved.